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上野へ

5月31日、二時間も三時間も四時間も電車に乗っているのが嫌になってきたので、近場に行く。
上野へ東寺展を見に行こうと思った。
寛永寺の前を通ると鉄柵に三つ葉葵の紋どころをあしらっている景色が見える。

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少し歩くと、こども図書館と言うのがあるから、入って聞くと、見学もできるらしい。
食堂があるから、スパゲティを食べる。500円くらい。

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時間が遅かったから、空いている。
館内をぶらぶらするだけでも楽しいし、昔の子ども向けの本や雑誌、絵本が並んでいる場所では時を忘れかけて、閉館のアナウンスを聞くまでいた。

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今日の目的は、国立博物館である。
途中、かつての上の動物公園駅の入り口を通る。

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味わいのある建築物と思われるが、昔よりは技術が進んでいる筈であるのに、閉めなくてはならぬのであろうか。
一体に、技術が進化して、合理性が進むのは単純な話である。
むしろ技術が進むことにより、無駄な事、遊びが増すべき余裕ができなくては何のための進歩かわからない。
国立博物館に行くが、入るのに1時間近く待たねばならない。

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金曜日の夕方なら空いてるのではないか。
そう思って来たのに、皆、歓楽街でフィーバーせずに仏像を拝みたいのであろうか。
待っていても仕方がないから、東洋館を見学することにした。

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こちらは空いている。
空いていると言ってもこれまで行って来たような科学館や古墳のそばの資料館よりは人がいるが。
それでも館内は、厳粛な空気に包まれていて、古代の遺物が暗がりにぼうっと光を浴びて浮き上がっているかのような雰囲気が漂っている。
エレベーターは四方をガラスで囲まれている。
かっこいい。
乗ってみた。

二往復したところで他人が乗ってきたから、降りて整然と湾曲する机に並べられた青銅器を見る。

現代から見れば無駄な装飾、非効率な形なのではあろうが、この存在感を見ていると、合理性というものは、なんら人の心を揺さぶることはない気もしてくる。
自然を気にせず物の存在も気に掛けなければ、他人など気遣う心も身に着くまい。
6時になったから、本館へ行ってみる。
まだ行列しているが、並ぶ。
入り口脇に東寺展の巨大な広告が張り出されていたが、仏像があたかもヒーロー戦隊のごとくレイアウトされている。
何か違う気もしたが、むしろ当時の民衆にとっては、仏像はヒーロー的存在で、ヒーロー戦隊がその伝統を受け継いだ上に成り立っている幻想なのではないかとも考えた。
20分ほどの行列で中に入れた。
入れたものの、中は善男善女で混雑するばかり。
昔、上野にパンダが来た時ほどではないものの、自分などは、他人にぶつからぬようにするだけで精一杯。
へとへとになりながら出口を目指す。
この展示は撮影禁止であるが、唯一の仏像の撮影スポットでは著名人の記者会見のようになっていた。

日本ギャラリーで風俗画などを見て出る。
まだこれからはいろうとする人々がいたのには驚いた。
夜の光の中に浮かぶ博物館はロマンがある。

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通りを渡って上野の駅へ向かう。
スターバックスが夜の公園に光っていた。

 

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